2012年4月13日金曜日

BITTER

色々と趣向を凝らしたおしゃれなバーがニューヨークにはある。
East VillageにあるAMOR Y AMARGOもそのひとつ。
ここは5時から開いている!
このバーはビター専門のカクテルバー。ビターというと、僕に一番馴染みがあるリカーはカンパリ。要するに、ちょっと苦味のあるカクテルを作ってくれるのである。カクテルを作るというか、どちらかというと薬を処方している感じ。
ものすごく狭い7席あるバーに座るとバーテンが「ここは初めて?」「どうしてここのこと知ったの?」と話かけてくる。NYの素晴らしいバー巡りをしていると話すと、うれしそうにこの店について話してくれる。彼の奥さんと友達が2人で始めたバーで、昨年から彼も働き始めたこと。全米で2番目に大きいBittermansというビターエッセンスやビターアルコールを作る3人の従業員の会社の製品を使ってカクテルを調合していること。なかなか楽しい。Timeout誌に最近載った記事もうれしそうに見せてくれる。フレンドリーだ。ツンとした感じはない。気取っていないのがよい。
目の前においてあるBittermansのビターエッセンスは味見してよいと言うし、カクテル調合前に混ぜるものの味見をさせてくれるのも空いている開店同時に行った特典か。バーテンの彼曰く、夜が遅くなるにつれ、たった7人でも狭いのに、なんと40人以上の人で溢れかえるそうだ。
オーナーの旦那。このバーに勤め始めて1年とのこと。
ビターエッセンスは数滴で配合。まさに薬剤師?!
このバーがこのBittermensブランドのビターエッセンスを作っているらしい。スポイトがついていて、手のひらに一滴垂らして味見できる。全種類味見したが、「なるほど!」の味なのである。
「Timeout誌にカクテルが紹介された」と言ってみせてくれた。このバーテンの創作カクテルだそうだ。
その名はTruth Prevail。Irish Whisky、チェコのリカーBecherovka、Bittermensのジンジャーエッセンスのミックス。
Truth Prevail。
ここの飲み物には、レモンや柑橘類の皮がよく使われている。酸味と苦味を両方噛みそろえているので使いやすいのかもね。
一杯大体$12くらい。メニューも大してない。おつまみも限られている。
Draft DrinkのAmericano。飲みやすい飲み物だった。
本当に色々なビターリカーがあるもので、ついつい棚に見とれてしまう。見たこともないものも多く、反って知っているリカーの方が少ない。
良いバーはリカーボトルも整然として並んでいるので気持ち良い。
JagermeisterのとなりがTruth PrevailのBecherovka。
木内の雫という日本のビターリカー。ホワイトエールをハーブと一緒に熟成させたお酒らしい。
来る前に誰かがウェブで書いていたのがこの店のトニックウォーター。普通の市販のものではなく、アルコール分が22%のBitterman Commonwealth Tonic Liqueurとソーダを混ぜたものだ。既にトニックウォーター自体がカクテルなのだ。Bittermans Gin & Tonicを飲む。このトニックウォーターが美味しい。だから普段飲めないジンも飲めてしまうんだな、これが。

今まで馴染みの少ない新しいカクテルの世界がパッと開けた感じ。且つ、バーというか体にいい(?!)リカーという薬を調合してくれる薬局にタイムスリップしたよう。
ビターを存分楽しめる隠れ家バーだ。

AMOR Y AMARGO
443 E. 6th Street
New York, NY

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